学生アスリートのソーシャルメディア利用状況 ②

2013年3月11日

前回に引き続き、体育会所属アスリートへのソーシャルメディアアンケートの集計結果です。

グラフ④グラフ⑤

利用目的は、「友人との連絡」32%で最も多く、次いで「スポーツ以外の情報収集」19%、「自分自身の情報発信」が16%で続き、スポーツや部活動との関連性は低いと考えられます。「スポーツ情報の発信」9%と低く、この数字を上げていくようなセミナーを展開したいと考えています。また近年、ソーシャルメディアを利用した就職活動(ソー活)が進む中で「就職活動」にソーシャルメディアを利用している学生は2%に留まっています。体育会アスリートは、試合や練習などで多忙極め、一般学生よりも就職活動に費やす時間が制限されます。就職活動にソーシャルメディアを利用することで時間を有効利用できる可能性が考えられます。
「スポーツ情報の発信」と回答した9%のうち発信内容は、「試合結果」「試合日程」「試合後の感想」と試合に関する情報が大半を占めています。「練習について」は5%なのですが、一般の方が健康維持に活用できる内容、同種目の選手達が見て刺激になったり参考になったりするような練習方法など結果にこだわらない情報発信の形を現場の皆さんと共に作り上げていきたいなと考えています。

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利用シーンは、「休憩時間」が他の2倍以上という結果がでました。「休日」という回答も2倍近い数値になっています。「部活中」はほとんどないものの、「授業中」という回答は75人/255人と4番目に多く決して少なくありません。

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トラブルが「なし」という回答が95%と大半を占め、「ある」と回答したのは5%で、その理由は、飲酒に関するものや自分のアドレスを他人に利用されたなどがありました。akinice design社の調査では、大学生のソーシャルメディア上でのトラブル経験者は全体の10%となっており、今回の調査では体育会所属の大学生のトラブルはその半分の割合という結果がでています。ただ、体育会のトラブルは予想以上に世間の注目を集めます。1%が「活動停止」「休部」「廃部」につながるだけでなく、世の中に大きな影響を与えるということを全員が意識しておく必要があります。

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ソーシャルメディア白書2012によりますと、男性よりも女性のほうがリスクに対する意識が高い傾向があるようです。特に「自分・他人の個人情報を投稿しない」ことに対する意識が男女で異なっています。意外にも、実名を公開しているユーザーのほうが「自分の個人情報を投稿しない」ことへの意識が低く、同様に「仕事に関連する情報の投稿」に対いする意識も低いようです。男性10代においてリスクを意識しているユーザーが相対的に低いようですので、新入生へのソーシャルメディアセミナーは必須です。

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ソーシャルメディアで学びたいことは、「就職活動での利用」が最も多く、僅差で「ソーシャルメディア文章力」が続いています。同じ内容でも表現が少し違うだけで共感を呼んだり、炎上の対象になります。また、twitterは自分の主張を140字に編集する必要があるため、メディア取材などでマスコミの編集を想像する訓練の一助になると考えています。「動画配信」は1年生の回答に多く見られ、今後も増え続けるのではないかと予想しています。

ソーシャルメディアへの意識は、10代20代・・という世代別でみても差がありますが、大学1年生と4年生という狭い範囲でも差があるように感じました。学年が低いほど実名への抵抗が低く、動画への興味が高いという印象です。今回は、学年別の集計はしていませんが、今後アンケートを重ねつつ、様々な角度から分析し公開していきたいと思います。

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